受験勉強の対応の仕方

勉強以外で私が大学受験から学んだ事

大学受験


大学受験というものは、長い学生生活の中でも非常にシビアなイベントの1つだと思う。

人によってはたかが受験、と思うかもしれない。

だが追い詰められて心を病んでしまったり、親と喧嘩したり、友達との関係にひびが入ったりと、受験が与える影響は様々だ。

私自身も、この大学受験というものに追い詰められたうちの1人である。私の大学受験は、予期せぬ展開で終わりを告げた。

そしてそれと同時に、大学受験というものを通して勉強以外で学べた事がある。

順風満帆


高校時代、私は塾に通っていたおかげもあってそれなりに勉強はできた。

それなりに勉強ができるという事は、大学はそれなりに上のレベルを期待される。特に行きたい大学があった訳ではなかったので、私は親や教師に言われるままに1つの大学を目指していた。

とは言っても、やる気がなかったわけではない。

周りの期待には応えたかったし、純粋にいい成績を保つ事は好きだった。今はやりたい事はなくても、良い大学にいけば将来選べる道は増える。

自分なりに自分の将来に向き合って頑張っていた。

最初のうちは、勉強すればするほど上がっていくテストの点数に安心していた。目に見える結果はモチベーションが上がる一方だったし、周りからも褒められ、期待に応えられている事を実感できた。

このまま頑張れば、きっと大丈夫。そう思っていた。

自滅の始まり


どの時期からだったがわからない。ある時から、成績が思うように上がらなくなった。

同じように勉強は続けていたはずなのに思うような点数に届かない。むしろ下がっていく一方だった。

行きたい大学の合格ラインにも届かず、必死に毎日机にかじりつくように勉強していた。

それなのに、下がっていく成績。こんなに頑張っているのに、どうして?

とうとう勉強に集中したいという理由で部活まで辞めた。部活をしていた時間を受験勉強に当てれば、きっと成果が出るはず。そう信じた。

しかしいくら勉強しても成績が上がる事はなかった。部活を辞めてまで勉強を選んだのに、良い成果が出ていない事に対するプレッシャーで押しつぶされそうだった。

今思うとこの時から自分を追いつめて、どんどん自滅してしく悪循環ができ始めていたのかもしれない。

悪循環


部活を辞めてからは、一気に下り坂だった。

わざわざ部活まで辞めたのに成績は上がらず、クラス内の順位もどんどん下がっていった。

こんなに結果が出ないのは自分の頑張りが足りないせいだ。そう思って一層勉強を頑張ろうとしたが、なかなか集中する事ができなかった。

結果を出せない自分が嫌で、周りからも馬鹿にされている気がした。親や教師は私にきっと失望している。そう思えば思うほど、勉強に身が入らなかった。

勉強をしなくてはいけないのに、ぐるぐるとそんな事ばかりを考えてしまって、余計に勉強ができない。この悪循環から抜け出せず、鬱々とした日々を過ごしていた。

結局この負のループから抜け出せないまま、大学入試のセンター試験の日がやってきた。

「これで好成績取れば、きっとうまくいくようになるはず。悪い事は考えるな。自分を信じて。」

そう自分を鼓舞して、センター試験に臨んだ。

そしてこの試験こそが、追い詰められていた私の心へのとどめとなった。

絶望


学校の成績は上がらなくなってしまっていたけれど、このセンター試験にはまだ自信があった。

過去問では基本的に高得点をキープしていたし、少なくとも得意科目に関しては満点に近い点数を取れると信じていた。

しかし、現実は、今まで勉強してきた過去問の中で最低点数を取ってしまった。

理由もわからなかった。もはや涙も出ず、この時から私は完全にやる気をなくしてしまった。

どうせやっても無駄。そんな思いで頭がいっぱいになって、もうどこの大学も受かる気がしなかった。

センター試験が終わり私立大学の入試が始まったが、それでも私はなんのやる気もなかった。

案の定、勉強しないで受けた大学入試は落ち続け、いわゆるすべり止めで受けていた大学ですらも2つのうち1つしか受からなかった。

学力的には余裕で受かる予定だった大学ですら、この様。きっと自分はこの程度の人間だったんだ。何を頑張って、上に行こうとなんてしていたんだろう。

もうどうでもいい。そんな思いでいっぱいだった。

突然の転機


もうほとんどの入試も終わり、後期入試試験が始まった。

もう何もやる気がなかった私は、ギリギリ1つだけ受かった大学にそのまま行こうと思っていた。

しかしそんな私を見かねた母親が、「もう1つだけ、受けてみたら?」と、もともと第二希望にしていた大学の後期入試試験の応募用紙を見せてきた。

さんざんそこより学力の低い大学の入試に落ち続けているのに、こんなところ受かるはずがない。

そう思った私は、逆に吹っ切れた。どうせ落ちるのだ。思い詰める必要なんてない。記念みたいなものだと、気軽な気持ちでその試験を受ける事にした。

入試の前日、今までであれば夜遅くまで過去問に取り組んでいたのに、その試験の時は母親と昼間ショッピングをして遊んでいたのを今でもよく覚えている。

どうせ落ちるんだから気軽に行こう。

そう思って受けた後期入試試験。

なんと私は合格した。

当時を振り返って


合格したと知った時は、本当に意味が分からなかった。

あんなに頑張っていた時は落ち続けていたのに、一体何故?

当時はわからないままだったが、今ならわかる。

私は受験勉強を頑張ろうとするあまり、自分自身を追い込み続けていた。自分を追い詰めてがちがちに固めて、そうしているうちに何のために勉強しているのかもわからなくなっていた。試験に落ちたらどうしようと、そればかり考えていた。

しかし後期試験の時は、肩の力を抜いた。落ちたら落ちた時、また考えればいい。とにかく目の前のことだけに集中しよう。

なんとなくそんな事を考えていた気がする。

私が入試を通して学んだ事は、先の事ばかりを心配しても仕方がない。時には気楽に、今自分が何をしていて何をしたいのか。考えすぎず肩の力を抜く事。

自分自身を追い詰める事は時には必要だが、それにばかり囚われてしまうと、うまく行く事もいかなくなってしまうという事である。

 

nsdkfs著

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