同級生に影響を受けた話し

天才の裏側、努力の仕方が違う!

皆さんの周りには、天才と呼ばれるようなクラスメイトや同級生はいますか?

中学生になると、中間テストや期末テストの結果が順位となって現れる。

それによって、どの生徒がどれくらいの点数なのかが感覚的なものではなく、数字として見えてくる。

同じように僕のクラスには、「天才」と呼ばれていた1人の生徒がいた。

当然クラスメイトなので、同じタイミングで受験シーズンを迎えることとなる。

受験というイベントを通して見えた彼の姿は僕にとって衝撃的で、その衝撃は今現在の社会を生きる僕にとってもまだ影響を与えてくれている。

天才

ここでは、彼の名前をかずきとしておこう。

彼の頭の良さは小学校から頭一つ抜けていた。

仲が良かったので彼から勉強を教えてもらうことが多かった。

あまり勉強が得意でない僕からすると、どうしてそんな問題が解けるの?と疑問符が浮かぶくらい頭が良かった。

中学の時も彼が校内のテストで1位以外を取ったことを見たことがない。

教科別に見ると凡ミスなどで100点を取り逃がすことはあったが、合計点になると間違いないく学年で1位を取る。

もちろん、同学年には彼以外にも頭の良い生徒はたくさんいる。

しかし、その生徒たちですら彼には舌を巻いていた。

そのような状況は高校に入ってからも変わらなかった。

ちなみに高校に関してはもっと偏差値の高い高校へと合格を出来たはずなのに、地元の高校を選んで進学した。

理由は「近いから」と話していた。

どこか話していてもいつもふざけていて、どこか風変わり、それが僕が出会った中で一番の天才だった。

受験シーズン

高校生活の3年間は僕にとって、あっという間に過ぎていった。

僕の進学した高校は偏差値はそれほど高くはないが、一応進学校の部類に入っていた。

なので、2年生の中盤くらいから大学の進路希望などを聞かれたり、受験対策が始まるなど早い段階で受験モードに入っていく。

僕はかずきの進路が気になっていたので聞いてみると、大学に行きたい気持ちはあるけれど、家の都合で行けるか分からない、とのことだった。

彼の家は母子家庭で、経済的に余裕がある家柄ではなかった。

なので、子供を大学に行かせる、ということが難しいんだなと当時の僕は悟った。

高校3年に上がる間近、流石に僕自身も大学進学を目指していたので勉強に力を入れ始めていた。

そんな中、かずきに勉強の方法を聞いたことがある。

僕が期待した答えは、様々な問題集を解くとか、効率的に暗記する方法とか、楽をするために必要な方法。

彼から返ってきた答えは、学校から渡される教材のやり込みと予習復習、という自分からすると分かりきったような回答だった。

大切なのは分かる。

でも、もっと楽をできる方法があるはず、なんて考えて、当時は話半分で聞いていた。

もっと楽に成績を上げる方法があると思っていたから、せっかく聞いた方法も自分で実践するようなことはしなかった。

積み重ねの差

僕が考えていた受験勉強は、短期間でいかに重要なポイントのみを押さえて効率よく点数を上げていくか。

かずきには、受験勉強という区切りはなくて、日々の授業への準備を完璧にする。

予習は教科書をパラパラめくって終わりではなく、自分の中で理解するレベルまで仕上げる。

その上で、不明点は授業で聞いて、理解する。

そして、その内容をしっかりと復習する。

結果、毎日の積み重ねが定期テストや受験勉強にもつながっていく。

僕から見たかずきはどこかひょうひょうとしていて、普段は勉強なんてせずにテストでいい点数を取る生徒に見えていたが現実はまるで違った。

僕はかずきの表面だけを見ていた。

それは僕以外の周りの生徒も同じ。

だからこそ周りは軽々しく、彼は天才だ、と話していたがそうではなかった。

日々の努力の積み重ねが結局の所、受験勉強に繋がっている。

誰もができるのにやらないことをやり続けてきた天才の裏側を見た気がした。

進路

大学受験を迷っていたかずきは、奨学金などを利用して大学を受験することに決めた。

そして、受験シーズンに入っても自分のスタイルを崩すことなく勉強を続けた。

誰しもがやり切れるか分からないほどのたくさんの問題集を何冊も買い込み勉強を行う中、彼は学校から渡される教材を黙々とやり続けていた。

そして、かずきが出した受験の結果は高校創立初の東京大学合格だった。

結局、彼は学校から渡される教材と東京大学の赤本一冊で日本で最も偏差値の高い大学への入学を決めた。

確かに、彼は天才だったのかもしれない。

ただ僕がかずきの受験を通して、学んだ点はそこではない。

世の中には、◯ヶ月で△点アップや効率良く暗記する方法、などいかに楽をするか、というような情報で溢れかえっている。

僕が高校時代よりも情報で溢れかえっている今の世の中はその傾向がより顕著なものだろう。

けれど、そうではなくてかずきがやってきたことは誰でもできる当たり前のことを多くの人が受験を意識する前からやっていた、ということだ。

かずきはただの天才だったのではなくて、誰もがやっていない努力をただ愚直にやり続けていた。

僕自身は、それを知って自分の受験勉強をすごく恥じたが、もう遅かった。

もちろん時期によっては、効率を考えることも重要だろう。

苦手科目に絞って勉強する事で点数を伸ばす、とか対策や戦略も重要だろう。

しかし、効率だけを追求しても到底敵わないような大きな差を僕はかずきの勉強から学んだ気がする。

 

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