同級生に支えられた話し

親、友達、先生に感謝を学んだ中学時代、一人ではいけなかった高校進学へ

 

僕は小さい時から勉強がとても苦手でした。

すでに小学校高学年の時には授業についていけておらず、勉強そのものが嫌いになっていました。

宿題をせず、毎日先生に怒られ、友達にも馬鹿にされたりしました。それでも僕は勉強に取り組むことはありませんでした。

それよりも、ゲームをしたり、友達と野球をするほうが何倍も楽しかったからです。

中学校に上がると成績に順位がつくようになりました。もちろん下から数えたほうが早かったです。

しかし、当時は野球が楽しく、土日も休まず部活に励んで勉強はしませんでした。

中学三年になって部活も終わり、無気力な生活を送っていました。当時の僕は非常に生意気で、因数分解が大人になって必要なのか?昔の歴史を知ってなんの役に立つのか、など屁理屈しか言わないどうしようもない生徒で、学校はつまらなく、昼から登校したり、学校を抜け出しては遊びまわる、いわゆる不良になっていました。

ある日先生に、このままの成績だと高校に行けないぞといわれました。僕は何も考えずに、高校はいかずに働きます、と言って先生を困らせました。

ある日、学校から電話があり、母は顔を真っ赤にして怒りくるっていました、しかし父は笑っていました。僕が何事か尋ねると父が、今日仕事が終わったらドライブに行こうと言いました。

気持ちが悪いなと思いながら、その日ドライブにいきました。

父は昔話を始めた。

「昔は貧乏でな、小学校の時から、新聞配達、温泉の掃除、色々働いたんだ、じゃなきゃ生活できなかったからな、必死だった。だから高校にはいかず働きながら通信制の専門学校に通ってな、ある日、同級生が店に来て、楽しい高校生生活の話をしててな。悔しいやら羨ましいやら、そんな思いは子どもにしてほしくない、今は時代も違う、だから俺の分も高校に行って楽しい思い出を作って欲しいなぁ」

僕は中学校卒業したら働く、なんて口に出すことはできなかった。

 

僕は単純だった、その日帰ってから勉強しょうとおもったが何もわからなかった。

机に向かったはいいが、勉強の仕方がわからなかった。

そこで学校に行き、成績の良い友達にどうやって勉強すれば高校に行けるのか相談した。友達は非常にびっくりしていたが、僕の学力を知っていたので、まずは基礎から学ばないと厳しいとのことで、一年生ときに使っていた参考書をかしてくれた。

そこからひたすら問題を解き、わからないことは友達や先生に聞いて回った。先生たちも非常に驚いていたが、問題集を作ってくれたり、放課後勉強会を開くなど、積極的に取り組んだ。もう授業中居眠りすることはなくなっていたし、遊び仲間とも距離を置くようになっていた。

少しずつ問題が解けるようになると、ちょっと勉強が楽しくなってきた。しかし周りの友達も受験生、みんな自分のことで精一杯という感じで、僕レベルの相談をするのが申し訳なくなってきた。そんな中みんなに勉強を教えている生徒がいた。話を聞くと、推薦枠でテストは受けないとのこと、僕は迷わずに勉強を教えてくれと頼み込み、教えてもらいながら勉強を続けた。

僕の地域は田舎だからなのか、私立高校は存在せず、滑り止めを受ける生徒はほとんどいなかった。一発勝負である。緊張しながら受験会場に向かった。

合格発表当日、友達と不安と期待を胸に会場にむかった。

受験番号を探していると友達も僕の番号もあった。僕は嬉しくて走って家に帰り報告した。

家族みんな喜んでくれたし、学校の先生も、勉強を教えてくれた友達も喜んでくれた。

僕はこの上ない達成感がありました。あんなに嫌いだった勉強を頑張ってよかったと心の底から思えた。

僕はどれだけの人に支えられていただろう。自分一人では何もできなかったかもしれない。感謝の気持ちも一緒に学ぶことができた。

好きなことをしたいなら、嫌いなことも同じだけ頑張らなければならないと実感した。嫌いだからやらないという選択肢ができるのは、嫌いなことも同じだけ頑張った人の特権のような気がします。もし僕がこの時勉強に取り組まず遊んでいたらと想像するとぞっとします。

今後も感謝の気持ちを忘れずに過ごし、そして今度は与えられるように努力していきたいと思います。

otuni著

 

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因数分解

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