7年前の夏、僕には好きな人がいました。
その子は、普段は目立たないけど周りの子に気配りができて、誰にでも優しく、そしてとても頭がいい子でした。
その頃の僕の学力は学年で下から数えたほうがはやく友達からよく馬鹿にされていました。
僕自身もレベルの低い高校に行こうと思っていたのでそこまで気にしていなかったものです。
でも、来年になったらその子と離れ離れになってしまう。
それがとても嫌で、僕は告白をしようと決心しました。
家に着くなりその子のLINEに「明日放課後話したいことがある。」と連絡をいれました。
そして次の日の放課後。
その子は指定した場所にきてくれました。
私は一世一代の勇気をだし、告白をしました。
でも答えはNOでした。
理由は「受験勉強に集中したいから」
その子は県内でもトップに入るくらいのレベルの高い高校を受験希望していました。
その頃の僕の学力では到底はいれないようなところでした。
だけど僕はどうしてもその子と一緒にいたくて、めその子と同じ高校を受けることをその日決めました。
そして受かったら、もう一回告白すると決めていました。
親からも友達からも先生からも無理だと言われました。
そして、僕の高校受験の勉強がスタートしました。
僕がまず最初にしたのは、
過去問を解く→答え合わせ、見直しをする→また解く
これの繰り返しでした。
とはいえ、学力底辺。
なかなか問題を解き進めませんでした。
最初のころは1教科解き終わるのに3時間はかかっていました。
1問1問に時間をとてもかけてしまっていました。
分からないところは自分でネットや教科書で調べたりしました。
それでも分からないことは多かったです。
僕は初めて1週間もしないうちに諦めそうになっていました。
でも勉強を家で頑張っていたからか、僕の親は何度も励ましてくれました。
僕は何とか「今だけの辛抱だ」と考え必死に頑張っていました。
先生にも質問をしに行ったりしていました。
すると先生もその頃の僕を評価し始めてくれ、熱心に教えてくれるようになりました。
過去問は全教科まとめた一冊を数十回取り組んだと思います。
かなり力はついてきたなと僕自身も実感していました。
少し自分に自信が持ててきた頃校内模試が実施されることになりました。
僕は、ちょうど自分の今の力を試すチャンスだと思い、模試に意気込みました。
ですが、さすが県内トップ高校といいますか…。
決して甘くはなく、結果はD判定でした。
もう秋ごろで受験の日まで時間がありませんでした。
もう受験間近でしたが僕は親に頼み込み、塾に行き始めました。
塾でも受験対策にむけ講座が行われていました。
過去問では分かりにくかった部分の分かりやすくしてくれたり、
応用問題にも取り組むことができました。
日々自分の学力が上がっていっていることに実感しました。
同じ塾に通っている仲間にも出会えました。
時間があるときは頼んで勉強を教えてもらったりもしてました。
モチベーションがなくなったりやる気がでなくなったときは母親に活をいれてもらってました。
そんなこんなで時間は過ぎていき、受験当日がやってきました。
会場内の空気は重たくとても圧がありました。
会場の空気にのまれないようぎりぎりまで耳をふさいで目をつぶっていました。
そして試験を受け、あとはただ合格発表の日を待つだけでした。
そしてついにきた合格発表。
結果は…合格!!!!
自分の番号をみつけたときは思わず叫んでしまいました。
飛び上がるほど嬉しかったです。
咄嗟に好きだった子を探しました。
その子も受かったみたいで、友達とはしゃいで喜んでいる様子でした。
今邪魔するのもな…と思い、僕はその子にLINEをいれておきました。
後日、その子と待ち合わせしました。
近場の公園で、風が吹いていて寒かったです。
思いっきりおしゃれしてキメていきました。
そして「好きです!一緒の高校で頑張っていきたいです。付き合ってください!」と僕は言いました。
数秒後、その子はこう言いました。
「ごめん。付き合ってる人いる。」
あまりに衝撃の一言に僕は言葉がでてこず、立ち尽くしていました。
その子は「ごめん」とまた一言いい、立ち去っていきました。
この日のために頑張ってきたのに…と何日も何日も泣いて落ち込みました。
合格したのに不合格になった気分でした。
結局、入学し楽しい高校生活を送りましたが、告白をしたあの日のことは忘れることができません。
ですが同時に僕の人生を変えてくれたきっかけだったとも思っています。
あの子のおかげでこんなに勉強を頑張ることができてとてもいい経験ができました。
とても大変な受験勉強でしたし、しているときは心折れそうになるし、めちゃくちゃきついですが…
受かった先には楽しい未来が待っています。
皆さんには自分のベストを尽くした受験勉強をしていただきたいです!
ご閲覧いただきありがとうございました。
kkiejuf著
因数分解の動画